UTALIIの設計施工、グラフィックデザイン、壁面のアートピースはすべてKLOKAのアートディレクター、矢島沙夜子さんが担当している。
矢島さんは今や雑誌、広告、映像のアートディレクションやウィンドウディスプレイ、インスタレーション、アクセサリーに至るまで様々な表現で活躍中のアートディレクターだが、UTALIIの代表、大島との出逢いは20年以上にさかのぼる。

当時、彼女は小学校高学年。
大島は下北沢のサロンでヘアスタイリストとして本格的に始動を始めた時だった。
新規で来られたお母様を担当させて頂き、気に入って頂けたすぐ後に、娘さんである沙夜子さんをご紹介していただいた。
そう、なので、当時、小学生だった沙夜子さんが、私の美容師人生で最初の指名客となったのである。当時からセンスが良く、感受性の強い沙夜子さんを大切に施術していた記憶がある。それから中高、美大と進みKLOKAさんでアートディレクターとしてキャリアをスタートした沙夜子さんといつか仕事がしたいな、なんて思っていた。

沙夜子さんのヘアを初めて担当してから約15年。独立してUTALIIを作ろうと思った時、私は迷わず沙夜子さんに連絡した。僕のお店を作ってくださいと。お互い長年知っている仲でのデザインのセッションは本当に楽しかった。
（お互い美容室というものがそもそも好きではなかったりして、、）

見事に僕の天邪鬼な願望を理解してくれた。
彼女の気持ちが形になっていくのを見ながら、新しい店だけど、すでに歴史がある。
元からそこにあった場所のような。そんな錯覚にも似た感覚を覚えた。

UTALIIは私の最初の指名客である矢島沙夜子さんに作ってもらいました。
矢島さんがUTALIIのことを書いたnoteの記事

 

矢島沙夜子
Sayoko Yajima

東京出身。アートディレクター/アーティスト。クリエイティブスタジオKLOKAに所属。広告や装苑などのファッション詩のディレクション、プロダクトデザイン、ショップのプロデュースなど幅広い分野で活動中。ファンタジックで物語性のある作風が特徴で、茶運び人形が自動走行しておもてなしをする「桃源郷」をテーマにしたお菓子屋や、チョコレートでできた惑星をその場で掘削する店など、ユニークな食にまつわる作品でも有名。プロダクトも多数手がけており、2020年よりドールハウスのオリジナルブランドKLOKA DOLLHOUSEを立ち上げる。
最近では初監督脚本作品となる1/6サイズのパペットムービー「PATISSERIE CASSIOPEIA」を制作。描き下ろしの物語として、今後映像だけでなく様々な形で展開していくシリーズとなる。

instagram @sayokoyajima
装苑ブログ　http://soen.tokyo/blog/kloka/